覚醒作用はどこに行ってしまうのでしょうか?
患者は私ですが、暮れに鼻風邪をひき、くしゃみ、鼻水、鼻づまりとなりました。薬を何にするか考えた末、エキス顆粒の葛根湯加辛夷川芎(ツムラ2番)にしました。これを飲んでしばらくすると、ものすごく眠くなり、短時間ですが、寝てしまいました。目を覚ますと、風邪症状は改善してよくなっていました。薬が適切ならば、軽い風邪だと、こういう具合にすぐよくなります。しかし不思議なのが、眠気です。葛根湯加辛夷川芎には「麻黄」という生薬が含まれます。これは以前から言っていることですが、覚醒作用があり、眠くなるどころか、眠くても眠気を吹き飛ばしてしまう効果のある生薬です(ただし、覚醒作用を感じない人もいます)。葛根湯が受験生の眠気をさますのに使えると、以前ブログで書きました(と思います?)。葛根湯加辛夷川芎は葛根湯に辛夷と川芎という生薬を加えたものなので、眠気を飛ばす作用は十分あるはずなのですが、眠くなってしまったのです。
漢方薬で眠気などの予想外の作用が起きることについて(漢方では瞑眩、世間では好転反応と言われているものです)、このブログでも時々書いています。ですが、なぜ眠くなるか科学的に説明しようとしても、すっきりした説明ができません。私の勝手な考えは、漢方薬には多数の物質が入っているので、からだの方で必要なものを取り入れるから、と考えて理解しています。つまり人間の方で、必要としている物質をうまくより分けて、自分のからだに都合の良い物質、この場合眠くなる物質を取り入れるようにしているから、というようなことです。しかし、この葛根湯の眠気については、これでは説明がつきません。というのも、葛根湯加辛夷川芎に入っている「麻黄」には、覚醒作用があります。人によって感受性の差がありますが、私はこれに敏感な方で、夜飲むと眠れなくなります。そんな物質が入っているにもかかわらず、眠くなり寝てしまうのはどうしてか、どうもよくわかりません。麻黄の覚醒作用はどこに行ってしまうのでしょうか?眠くなる物質があっても、覚醒作用は消えないと思います。眠くなる物質と覚醒物質の競合で、眠気の物質のほうが強いとしても、眠ってしまうほど眠気の物質が勝るというのは、納得できないのです。
結局よくわからないのですが、ここが現代医学より漢方薬の方が優れているところと思っています。この部分を。現代医学で説明ができるようになったら、漢方と現代医学が融合できると思いますが、今のところ無理だと思います。というのも、この眠くなってしまう現象を現代医学の先生に話しても、「偶然でしょう」と言われて終わりで、それ以上話が進まないからです。










