漢方薬をいつやめたらよいかということを最近よく聞かれます。以前、ブログでそのことについて書いたような気がするのですが、探すのも面倒なので、内容がダブルかもしれませんが、書きます。

漢方薬が身体にあっているときは中止する必要などなく、内服していれば免疫力は上がるし、体調は良いし、元気になります。こういう場合は「薬をやめどきです」などということは、まず私から言いません。しかし、飲むのが面倒とか、薬を飲むことに抵抗があるのでやめたい、その他いろいろな事情で早くやめたいという方もいらっしゃると思います。そういう場合はやめられてもよいと思いますが、上手にやめないと、せっかく改善した病状が再び悪化することがあります。

ではどうすればよいかというと、身体に従うのが簡単な方法です。つまり、飲み忘れるようになったら、そろそろやめてもいいかなというものです。漢方薬を飲む時間を意識しており、飲むことを忘れない場合は、病気の状態が良くなっていたとしても、すぐやめないほうが無難です。漢方薬を飲むことを意識しているということは、心に病気のことがまだ残っていると考えられるので、やめると、病気は再燃することが多いです。逆に飲み忘れるということは、身体だけではなく、心からも病気のことが消えかかっているということなので、やめることができそうな状態と思われるのです。

具体的には、飲み忘れるようになってきたら、飲む回数を減らしてみます。一日二回飲んでいたら、朝あるいは夕どちらでもかまいませんので、一回にしてみます。それでは不安な場合は一日おきに一回飲むのを減らしてみます。一週間ほどして問題なければ、さらに飲む回数を減らして見ます。一日一回だったら、一日おきです。さらに1週間ほどして問題なければ、さらに減らす、あるいいは薬をやめてみるのです。漢方薬をやめて1週間ほど問題なければ、とりあえず薬はやめられたと思います。途中、飲むのを減らすと調子が悪くなる場合は、最初に飲んでいたように戻して、状態の回復を待ちます。良くなったら、再び同様にトライしてみてもかまいませんし、しばらく様子見てもよいです。

田中医院