今回は漢方とぜんぜん関係のないお話。
夏になるとしばしば話題になるマダニについてです。マダニは刺される(「咬まれる」が正しいのかも?)と何日間も血を吸い続け、取ろうとしても取れない嫌な虫です。刺されることで、致死的な感染症を起こすことがあるので、マダニの活動が活発なこの時期、しばしば話題になります。山林や草むらなど野生動物が出没するところに生息していることが多く、そのようなところを通るとき、人間の身体に乗り移り、血の吸いやすい場所に移動して、吸血を始めます。刺されると、長い時間(1週間以上のこともあるそうです)吸血を続けます。取ろうとしても取れません。無理に取ったり、マダニを殺してしまうと、刺し口が残ってしまい、それを取るため結局、病院のお世話になるということになります。
マダニのとり方について調べてみると、いろいろな方法があることがわかります。いろいろあるということは決定打がないということです。ワセリンやアルコール、酢などを使うのがポピュラーなようですが、成功率はあまり高くないようです。
そこであまり知られてはいないが、よい方法があったので、漢方の話ではなく、急遽、マダニの話を書くことにしました。で、その方法というのは、塩を用いるのです。やり方は簡単、塩を吸血しているマダニにベタベタとのせ、その上を水で少々ぬらします。そのままの状態で、5分以上おき、時間がたったら、塩を除き、マダニをつまむと、皮膚から簡単に取れるというものです。塩さえあれば誰にでもできる簡単な方法です。これでダメならば、病院に行きましょう。
この方法はある先生(名前忘れました、ごめんなさい)のエッセイに載っていたものですが、成功率はほぼ100%だそうです。ポイントは塩をつけてから十分時間をおくことだそうです。私はチャンスがまだないので(?)、試したことはないのですが、マダニで困ったら、病院に行く前に試してみても損はない方法だと思います。ただし、刺された後の感染症には注意してください。刺されて2週間以内の原因不明の発熱や、刺された部位の治癒が悪いなどおかしいと思うときは病院に行きましょう。

追記:私もマダニにやられ、この方法でとりました。実際にとって見て、とり方に多少の補足です。

1、塩を水でぬらすのですが、十分ぬらしましょう。塩の山が崩れる寸前くらいに。

2、塩をかけて待つ時間は10分以上がよさそうです。まだにはピンセットでつまむと取りやすいです。

田中医院