ブログのテーマはそのときの思いつきと気まぐれで書いているのですが、しばしば思いつく内容が時機にあっていない、遅くれてしまうことがしばしばです。例えば寒くなってきたら、すぐに「冷え」について書けばよいのですが、別の考えにとらわれていることが多いのです。書くことを思いつくのが寒さも終わろうとしている頃なのです。暖かくなり初めて、「冷え」の話を書いてもしょうがありません。これではいけないと反省し、そのときの思いつきではなく、先のこと、いや目前の梅雨について書きます。

梅雨というと、私は中国の四川省を思い浮かべます。ここは毎日、日本の梅雨の日が続いているようなところです。ここでは太陽はほとんど雲に隠れて見ることはなく、太陽が出ると、「犬が怪しんでほえる」という言葉があるくらいのところです。いつも湿度が高いので、湿度と関係した病気が起きやすいところです。その湿度に負けないように発展してきたといわれるのが四川料理です。辛味で身体を温め、水分を除き健康を保つのです。日本もこれから梅雨の季節になり、湿気に負けて病気になりやすい時期なので、四川料理のような辛いものを食べることを勧めます。辛いものというと、「トウガラシは苦手でだめです」という人がいると思いますが、辛いものはトウガラシでなくてもかまいません。スパイス類でよいのです。実際、昔中国にトウガラシはなかったので、四川料理の辛味は山椒(正しくは花椒)が、おもに使われていたのです。ではどのスパイスがよいかというと、スパイスの匂いをかいで、好ましいと思うものがあれば、それがその人のとって良いものなのです。フェンネル、カルダモン、クローブ、シナモン、コリアンダー、サンショなどたくさんあります(これらの多くは漢方薬で使われています)。匂いを好ましく感じる場合は、人間を含む動物の場合、身体が欲しているものであり、その人の身体によいものと考えて間違いないのです。トラブルを起こすことはめったにありません。それでもスパイス類はだめという人には、生姜です(スパイスがダメでなくてもかまいませんが)。また辛味はほとんどありませんが、紫蘇も良いです(漢方薬で使うのはなぜか赤紫蘇ですが、青紫蘇でもどちらでもかまいません)。

以上のようなものを食べて、梅雨を乗り切ってください。

田中医院