涼しくなって夏の暑さが、うそのようになりました。気候がよくなったにもかかわらず、風邪が未だに流行り続けています。気温の変化が大きいことなども関係していると思いますが、前回述べたように、夏の疲れを持ち越し、免疫力が低下している影響が大きいと思います。
 残念なことに、最近、当院に来院される患者さんのかなりの方が、いつもの漢方薬のほかに「風邪薬もください」と言われます。体質に合った漢方薬を飲んでいれば免疫力が上がり、風邪はなかなか引かないものです。にもかかわらず、風邪を引いてしまうのは、どうやら、睡眠を十分取らないで、夏の疲れを持ち越しているからのようです(全部の人ではありませんが)。睡眠を十分取り、免疫力を回復しましょう。
 漢方薬を飲んでいなくても、風邪の流行る時期は睡眠時間に気をつけると、マスクなどをするよりも予防効果があります。風邪の流行る時期というのは、みなが体調を崩し、免疫力を低下させているときでもあるので、効果があるのです。ただ、これがなかなか気づきにくいので、そのことに注意が必要です。

田中医院