口唇の乾燥
空気が乾燥してきました。オフィスの暖房はほとんどがエアコンのため、乾燥に拍車がかかります。この時期になると、口唇の乾燥は漢方薬で何とかなりませんかと、しばしばたずねられます。飲み薬もいろいろあるのですが、紫雲膏という塗り薬を、勧めることが多いです。この薬は江戸時代の医師で、世界初の全身麻酔による乳がんの手術を行った華岡青洲によって作られたことで有名です。
紫雲膏は、いくつものメーカーによって製品として売られていますが、私はこだわりがあるので、隣の薬局で、生薬やごま油を選んで作ってもらっています。添加物などは入っていません。食べても大丈夫なものばかりなので、口唇に塗っても安全です。
効果はというと、リップクリームを使うのであったら、こちらの方を絶対お勧めします。よく効きます。他の効能として、かさかさした皮膚にも使い、やけどには非常に良く効きます。やけどをしたら、すぐつけるとその効果が実感できます。痛みがすぐ引き、やけどが軽く済みます(ひどいやけどの場合は、病院に行く方が良いですが)。
欠点は、においがあることと、色がつくことです。においは主にごま油のにおいですが、人によっては嫌われます。色がつくというのは、使っている生薬が紫の染料としても昔使われていたので、紫色に衣類が着色されてしまいます。衣類は落ちにくいですが、口唇や皮膚に使うのは大丈夫です。