インフルエンザに注意しましょう
今年はインフルエンザが、かなり流行っています。かからないためには、どうすればよいでしょうか?と患者さんにしばしば聞かれますが、答えは簡単です。寝不足、過労などに気をつけ、睡眠時間と食事に注意をし、処方されている漢方薬を飲めば免疫力も上がるので大丈夫です、と答えています。体質にあった漢方薬を飲んでいれば、免疫力は上がり、インフルエンザや風邪には、なかなかかかりません。実際、私自身、このことを守れているときにはインフルエンザや風邪にかかったことありません。忙しくて寝不足をしたり、過労のときは風邪などに罹患してしまうことがあります。危ないとわかっているので注意するのですが、やはり、疲れや寝不足は免疫力を落としてしまうのでしょう。寝不足や過労に注意する事が大事のようです。また一般的な手洗いやうがいなども大事と思います。
インフルエンザにかかってしまったらどうするかというと、抗インフレンザ薬、タミフルやゾフルーザ、リレンザなどを、できる限り早く使用することがお勧めです。漢方薬もありますが、使い方が多少面倒です。漢方薬は体質を考えて処方を決める必要があるからです。しばしばインフルエンザには麻黄湯が良いというようなことが言われていますが、体質があっている場合のことです。麻黄湯は身体が「実」(身体の闘病反応が強いこと)のとき使う薬で、身体が弱って闘病反応が弱っているとき使うと、悪化する危険があります。仕事が忙しく疲れているところにインフルエンザにかかってしまった場合などは、闘病反応は低下していると考えられるので麻黄湯は止めるほうが無難です。タミフルやゾフルーザのほうが安全で確実です。高齢者も麻黄湯が適する人はあまりいないので、やはり飲まないほうが良いです。高齢者は麻黄附子細辛湯が適することが多いですが、やはり、使用には注意が必要で、普通の人は現代薬を使うほうが安全です。
熱が下がり落ち着いてきたところで、食欲がない、だるいなどの症状が残るとき、漢方薬の出番です。そんなときは補中益気湯(これはそれほど危険な薬ではありません)が良いことが多いです。
蛇足ですが、麻黄湯をインフルエンザの予防的に飲む人がいました。体質に合っていればよいのですが、合わない場合は副作用をおこしますし、インフルエンザ予防のために麻黄湯を飲むという方法はありません。